ビタミンCのすごさを再認識した、
チミエ(分子栄養学カウンセラー)です。
ビタミンCについて深堀り
前回、高濃度ビタミンC点滴を受けて
体がとても楽になったレポートを
シェアしました。
【疲労・免疫に】高濃度ビタミンC点滴レポート
今回は、なぜビタミンCが
疲労回復や免疫力を高める効果を持ち
美肌にも効くのか、そのメカニズムについて
シェアしようと思います。
ビタミンCは必ず外から補う
イヌやネコ、マウス等ほとんどの動物は
体内でビタミンCを合成できますが
人間、サル、モルモットなどは
ビタミンCを体内で作ることができません。
なので必ず食べ物などで
外から補給する必要があります。
ビタミンCは
身体の至る所で必要なビタミンです。
ビタミンCが不足し欠乏すれば
皮膚から血が出て死に至る
壊血病という病気を発症してしまいます。
船乗りたちが長期間の航海時に
ビタミンC不足の食事になってしまい
皮膚から血が出て死に至る
謎の奇病を発症しバタバタと死んでいた所、
柑橘類を航海中に食べることで
起きなくなったというのが
ビタミンCの発見と欠乏症にまつわる
有名な話です。
それぐらい
ビタミンCは人間に必須な栄養素。
体の場所によって
ビタミンC濃度は違う
ビタミンCは体内で
全体的に同じ濃度や量でなく、
ビタミンCを
沢山要求する
沢山使う臓器や細胞に
偏って多く存在しています。
これを栄養素の局在といいます。
体内でビタミンCの要求量の多い順番は
1. 副腎
2. 白血球
3. 脳
であり、
これらの場所はビタミンC濃度が高く
優先的に使われる仕組みになっています。
皮膚などは 副腎や白血球よりも
ビタミンC優先度が低いので
当然、体内のビタミンC量が少なければ
皮膚に回ってこなくなります。
では、それぞれビタミンCと
どう関わっているか説明していきます。
副腎とビタミンC
ビタミンC消費 NO.1 の副腎は
抗炎症や抗ストレスホルモンである
コルチゾールや
闘争と逃走のホルモン
アドレナリン、ノルアドレナリン等
様々なホルモンを分泌する臓器。
ビタミンCは
コルチゾールの合成に関わっていて
身体に炎症があったり
身体的精神的ストレスが多いと
副腎がコルチゾールをバンバン作って働き
ビタミンCの消費量が増えます。
また、副腎から分泌されるホルモンは
血糖値の維持にも必要なホルモン
でもあるので、
低血糖が頻繁に起こっていると
ホルモンをどんどん作って
血糖値を維持しなければいけない。
こうして副腎が酷使されると
ビタミンCの消費と要求が
非常に多くなります。
なので、
炎症や慢性疲労、副腎疲労、低血糖に
ビタミンC点滴が有効なのです。
白血球とビタミンC
白血球は、外から入ってくる
細菌やウイルス、異物などと戦って
体を守ってくれています。
ビタミンCが沢山あると
白血球の遊走性という
体の細胞間での移動力が高まるため、
細菌やウイルスに対する
外敵パトロールがしやすくなり
免疫力がアップします。
マンガ「はたらく細胞」の白血球さんの
このシーンですね。
風邪にビタミンC、というのは
白血球がビタミンCを多く要求するから
ということなのです。
脳とビタミンC
脳 は 副腎と繋がっており、
副腎でコルチゾールが作られる為の
おおもとの命令は
脳の下垂体から出ています。
この下垂体の指令で
副腎はコルチゾールを出すため
下垂体のビタミンC濃度は
非常に高くなっています。
肌とビタミンC
ビタミンCはコラーゲンの合成にも
大きく関わっています。
コラーゲンの材料は
ビタミンC、鉄、タンパク質 です。
まず、
「コラーゲンつくりますよー」という指令で
コラーゲン用のタンパク質が合成され、
タンパク質の鎖が作られます。
その後、酵素が作用し
ヒドロキシル化(水酸化)されて
水素結合によってタンパク質の鎖同士を結び、
コラーゲンの3重螺旋構造をが出来上がります。
この反応に、ビタミンCが必要なのです。
そのため、
ビタミンCが不足する食事を続けていると
正常なコラーゲンの合成ができなくなり、
それが酷くなると皮膚から血が出る壊血病
を引き起こすのです。
皮膚から血が出るまではなくとも、
壊血病の症状は結構あります。
・皮膚や粘膜、歯肉の出血
・歯の脱落、変化、口臭
・毛穴に角栓が詰まりザラザラする
・螺旋状毛髪
・傷の治りが遅い
・低色素性の貧血
・感染への抵抗力の減少
・古傷が開く
あと、ぶつけてないのに
青あざ ができるとかもです。
私もぶつけてないのに、
いつのまにか青あざ問題が頻発してて、
朝起きたら太ももに
何か所も青あざできてたことがあって
私、夢遊病なの・・・?
とか思ったことありました笑
この件は
分子栄養学講師まごめ先生の
記事がとっってもわかりやすいです。↓
壊血病は無くなっていないのかもよ【ビタミンCとコラーゲン】
ビタミンCのカスケード
ビタミンCは副腎、白血球、脳という
要求が多い臓器に優先的に配布されます。
そして優先度の低い肌へは
余った分が配布されます。
たくさんビタミンCがあれば
優先度の低い肌へも供給されます。
このような考え方を
カスケード理論といいます。
カスケードは
連なった小さな滝、段々滝の意味です。
段々滝は、
上から流れてくる水が多いから
下まで流れ着きます。
水がビタミンC、
上段は 副腎、白血球、脳
下段の一番下が お肌、と思ってもらえば
肌まで行き渡らせるには
十分なビタミンCが必要だとわかります。
しかし、副腎を酷使していたり
白血球が常に臨戦態勢で戦っていたり
脳が副腎に指令をバンバン
出しまくっていると
ビタミンCを大量に使ってしまい
肌まで回ってこない・・・
という事が起こります。
そんな状態で
いくら高額な肌ケア品を使ったり
エステに通っても問題は解決しにくい。
肌がキレイにならないって
永遠に美容ジプシーとなってしまうのです。
仕組みを知って
疲れ知らず・美肌にも
栄養素はすべてそうですが、
局在と優先順位があります。
体内での使われ方を知っていると
どこまでどう効かせたいのか
自分でコントロールすることができます。
ビタミンCは効く幅が多いので、
食事からだけでなく
ぜひサプリメントも使って
疲れ知らずの身体と、美肌を
実現、維持していきたいですねっ!
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