なんで影響がでるのか?が気になるタイプの、キミエです。
ビオチンを掘り下げてみる
私の汗疱に、ビオチンがよかった。
てことでどういう理由でビオチンが影響を出してくれたのか知りたくて、調べてみた。
” ビオチンはビタミンB群に属する水溶性のビタミンで、オランダの研究者ケーグルが、酵母の増殖に必要な因子として発見され、ビオチンと名づけられました。また、その後、マウスによる研究により、皮膚の炎症を防止する因子であることが発見され、ビタミンHと名づけられました。”ビオチンの働きと1日の摂取量 | 健康長寿ネットより
さらに、ビオチンは多くの食品に含まれていて、ビオチンを産生する腸内細菌も存在するため、 欠乏症になることは稀なのだそう。
また、
” ビオチンは、生体において4種類のカルボキシラーゼの補酵素として、カルボキシル化反応を触媒しています。これらの酵素反応は糖新生、分岐鎖アミノ酸、脂肪酸合成、エネルギー代謝などに関連しています。” https://hfnet.nibiohn.go.jp/contents/detail180.htmlより
で、これらの情報から、汗疱湿疹がビオチン不足で起こり梅雨時期に増えること、を3つ考察してみた。
1、酵母の増殖に必要な因子
1つめに、ビオチンは、酵母の増殖に必要な因子ってことについて。
梅雨に湿気が増えて、酵母(カビ)が多い状態になると、体内で酵母も増えやすくなって、産生されるビオチンが、酵母の増殖に横取りされてしまって、体内のビオチン量が減ってしまうのかも、って思った。
簡単に言うと、腸内環境がカビに負けやすい、悪玉とかに乗っ取られやすくて、腸内環境が悪い人は、ビオチン不足しやすいってイメージ。
2、皮膚の炎症を防止する因子
2つめに、ビオチンが、皮膚の炎症を防止する因子ってことについて。
皮膚の炎症を防ぐ効果があるものが、なんらかで不足すれば、そりゃ皮膚で炎症起きてまう。
アトピーの治療にも使われるというビオチン。アトピーは皮膚の炎症なので、対処として効きそう。汗疱も、皮膚の炎症と考えると同じくよさそう。
炎症予防にビオチンがどんなふうに働いてるか、については今度詳しく調べることにする。
3、酵素反応の補酵素である
3つめに、ビオチンがビタミンB群とくれば、分子栄養学的にまず浮かぶのが、補酵素ってこと。
細かいことを書くと、ビオチンは、下記4種類のカルボキシラーゼの補酵素。
・ピルビン酸カルボキシラーゼ
⇒ 糖代謝に関与
・アセチルCoAカルボキシラーゼ
⇒ 脂肪酸代謝に関与
・プロピオニル CoAカルボキシラーゼ
⇒ 脂肪酸代謝に関与
・メチルクロトニル CoA カルボキシラーゼ
⇒ アミノ酸代謝に関与
見て分かるけど、糖から、脂肪から、アミノ酸からと、もうエネルギーをつくる代謝全般に必要ってことが分かる。ATPつくるためにビオチン必須。
以前の記事で書いたけど(ある時期に汗疱(手湿疹)が増える・・・)、梅雨時期は、気圧の変化に身体を対応させる為に、自律神経がいつもより働いてくれて、適応調整を行っている。
いつもより働くってことは、エネルギー(ATP)がいつもより必要になる、ってこと。
なので、エネルギー産生全般に関わるビオチンが、たくさん補酵素として消費され、枯渇気味になり、皮膚にまで回ってこないのかな?って思った。(身体の優先度として、皮膚は低いので)
加えて、酵素と補酵素の関係では、人によって、1酵素:1補酵素でOKだったり、1酵素:10補酵素が必要だったりする。(遺伝子多型、SNPのヘテロ、ホモによる)
分かりやすい例でいえば、お酒が強い人は、お酒を分解する1酵素に対して1補酵素でオッケーだから、分解がスムーズにいく。酵素活性が良い、強い。
でも、お酒が弱い人は補酵素が沢山必要だから、分解に時間がかかる。酵素活性が低い、弱いということ。
これを、ビオチンにあてはめる。
エネルギー産生に必要なカルボキシラーゼ酵素の活性が人によって違うから、補酵素ビオチン量も人によって変わってくる、と考えられる。
ある人はビオチン少しでいいけど、ある人はビオチン沢山必要、ってなる。
こんな仕組みで、ビオチン沢山必要なタイプの人は、エネルギー産生でビオチン枯渇しやすい為に、汗疱ができちゃったり、アトピーになったりと皮膚が弱いのかもしれない。
ビオチン不足になる食習慣にも注意
先にも出たけど、ビオチンは、多くの食品に含まれていて、ビオチンを産生する腸内細菌も存在するため、 欠乏症になることは一般的に稀。
だけど、ビオチンは糖代謝に関わるので、お酒、アルコールを沢山飲んだり、糖質過剰な生活してると、ただでさえビオチンが沢山代謝に必要なタイプの人は、ガンガンビオチンが使われちゃって、汗疱出来やすくなるとのこと。
実際、お酒飲むと、必ず汗疱ひどくなるから控え目にしてるって人も。
また、糖代謝ってこともあり、糖尿病の人もビオチン不足と関係あるらしい。
あと、人によって、4種類のカルボキシラーゼ酵素それぞれの活性も違う。
糖用、脂質要、アミノ酸用のどのカルボキシラーゼがスムーズかそうでないか、ってのが人によって変わるので、酵素活性体質に合わない偏った食事も、ビオチン不足に繋がるんだろな、と思う。
季節、体質、食事を考えれば
以上のようなポイントを考慮して、ビオチン不足に気をつければ、汗疱だけじゃなく、皮膚の問題がいろいろ解決できるかも。
体質は一人ひとり違うし、ある人の健康法が、全ての人に変化が出るわけじゃないけど、機序を知って、試してみるのもいいかもしれない。
さて、雨が続くし、自律神経がエネルギー喰らってるので、気がけてゆっくり過ごすぞ~。
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